社会実装

①研究成果の社会実装

コホート研究では、最先端の研究を行うことと、研究成果を社会に実装(還元)することを両立しなければなりません。これまでは前者に重きが置かれ、多くのコホートでの研究成果の積み重ねとして危険因子が明らかになったことで、様々な病気の予防が進みました。一方、後者については道半ばであり、最先端の研究成果をいかに実行可能な方法や施策に落とし込み社会に広めていくのか、その技術開発は大きな課題となっています。しずおか研究では、最先端の医学研究と研究成果の社会実装の両方をバランス良くかつ強力に推進することで、新しい時代のコホート研究のモデルとなることを目指しています。


②社会実装拠点の形成

コホート研究の最新の成果を社会に実装するためには、研究とは異なる次元で様々な技術やスキルの開発が必要になります。

  • ・最先端の研究成果の中から、社会に実装可能な技術をスピンアウトする。
  • ・研究成果を正しく理解し、エビデンスに基づいて製品やサービスを開発する能力を身につけた研究者を育成する。
  • ・実装研究を行う場(フィールド)を確保し、企業や自治体、地域住民の協力を得て研究を推進する。
  • ・実装研究の成果や社会実装後の効果を正しく評価し、より高いレベルで成果を社会に実装できるように、評価結果を開発にフィードバックする。

研究成果を可及的速やかに社会に実装するためには、他の大学やコホートと綿密に連携しつつ、社会実装のための技術開発は進める必要があります。また、社会環境や気候、風習、生活習慣が異なる地域においてもあまねく実装できる技術を開発するためにも、他大学との連携は欠かすことはできません。そこで本学では、弘前大学と連携協定を締結し、相互の綿密な協力の下で、コホート研究と研究成果の社会実装を強力に進めています。