フィールド調査
しずおか研究では、それぞれのコホートで大規模なフィールド調査を行い、診療科の枠を超え、かつ幅広い学術領域に跨がった情報を収集しています。様々な専門性を持つ研究者が協力して情報を解析することで、従来の臓器別、学術領域別の研究では得ることができなかった新しい知見の導出に努めます。
代表的な調査項目
身体計測 | 身長・体重・腹囲・体組成(生体インピーダンス法)・握力・下腿筋エコー |
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フレイル | 歩行速度・椅子起立試験・片脚立位保持時間・立ち上がり試験・骨密度・表面筋電図・足底感覚・股関節外旋筋力・上腕筋力 |
血圧 | 安静時血圧・起立性血圧変化・家庭血圧・睡眠時血圧 |
循環器 | 脈波伝播速度・頸動脈エコー・心臓エコー |
眼科 | 眼底写真・屈折値・眼圧・OCT・視野・視点反応速度 |
歯科 | 咀嚼力 |
認知機能 | 日本語版モントリオール認知評価 |
栄養 | 食塩摂取量(24時間蓄尿検査)・栄養調査(質問票調査) |
画像検査 | 頭部MRI(3D)・CT(腹部内臓脂肪・大腿骨格筋) |
その他 | 終末糖化産物(皮膚蛍光法) |
質問調査 | 生活習慣・病歴・治療歴・社会経済因子等 |
③生体試料の網羅的分析
末梢血から抽出したDNAを用いて、ヒトゲノムの多様性を網羅的に分析しています。ヒトゲノムに散在する塩基配列の違い(一塩基多型)や、ヒトゲノムの配列を網羅的に調べることで、個人の体質と病気の易罹患性や病態・病勢との関連などを明らかにすることが目的です。また、末梢血や尿に含まれる微量な生体分子も網羅的に分析し、ゲノム情報や臨床情報と組み合わせて統合的に解析(オミックス解析)することで、未知の病因を明らかにし、もって疾病の予防や新薬の開発に貢献する知見を得ることが目的です。