生体インピーダンス法で測定した位相差が筋質の指標になる

著者名加藤倫卓、中野 渉、高木大輔、田原康玄ら
発表日2023.03.29
論文タイトルBioimpedance phase angle is independently associated with myosteatosis: The Shizuoka study
研究の概要骨格筋の量が減り質が悪くなった状態をサルコペニアといい、高齢者では転倒や要介護の重要な危険因子になります。骨格筋の量は生体インピーダンス法で比較的容易に測定できますが、骨格筋の質は評価が困難です。この研究では、静岡県の地域住民を対象とした研究(静岡コホート)において、インピーダンスの成分であるリアクタンスとレジスタンスの比(位相差)が、骨格筋の質を反映することを明らかにしました。生体インピーダンス法で骨格筋の量と質の両方を評価できることを明らかにできたことは、高齢者の骨格筋の状態の適切な評価を通じて、サルコペニアの予防に資する知見といえます。
PMID37027980
掲載誌Clinical Nutrition