高齢者の客観的・主観的咀嚼機能の評価の組み合わせと栄養素等摂取量:しずおか研究

著者佐藤清香,田中仁啓,串田 修,木下和生,栗山長門,赤松利恵,浦野哲盟,田原康玄
学術集会第84回日本公衆衛生学会総会
発表日2025.10.30
開催地静岡市
研究の概要咀嚼機能は口腔機能低下症の検査項目に含まれ、その低下は全身の健康を損なう可能性があるため、その予防や改善が重要です。咀嚼機能の評価方法には客観的な方法と主観的な方法があり、この2つが乖離すること、摂取する食品の種類や量に影響を与える可能性があります。そこで、かもけん!検診およびふくけん!検診に参加された65歳以上の方のデータをもとに、主観的および客観的な咀嚼機能の組み合わせと栄養素等摂取量の関連を検討しました。その結果、客観的な咀嚼機能の評価が主観的なものよりも低い、すなわち自分の咀嚼機能を過大に評価している人ではエネルギー摂取量が低いことやそのような人々の特徴が示されました。実際の咀嚼機能が低くても食べ物を何でも噛めると考えている方では、食事量が少ない傾向が示唆されました。